こんにちは〜♪
ご出産おめでとうございます。
妊娠中は、産後に備えて赤ちゃんに必要なグッズを揃えたり、家族で赤ちゃんを迎えるための環境や体制作りをしたりと、楽しく充実した日々を過ごしていたのではないでしょうか。
産後、自分の身体について考えているママは意外と少ないものです。
身体の回復にはどのくらいの日数がかかるのか疑問に思っている方は少なからずいるはずです。
そこで、今回は産後のママの身体の変化と、過ごし方についてまとめてみました。
産後の身体はどうなっているの?
産後の身体が、妊娠前の状態にまで回復するには、6〜8週間かかると言われています。
この時期のことを『産褥(じょく)期』といい、頑張りすぎると心と身体のバランスを崩してしまうことがあります。
産後の身体をしっかり休めて回復させることは、その後の育児をパワフルに、そして前向きに楽しむためにとても大切なことです。
すぐにバリバリ動くのではなく、少しずつ出産前の生活に戻していくようにしましょう。
子宮復古
赤ちゃんを育てるために大きくなった子宮が、約1ヶ月をかけて元の大きさに戻っていくことです。
妊娠前の子宮の大きさは鳥の卵程度。それが妊娠後期には約5倍、重さは約11倍にも大きくなります。
産後、子宮が元の大きさに戻るために収縮していくことを『子宮復古』と呼びます。
この時、痛みを伴う場合があり後陣痛とも言われています。
<どんな痛み?>
◉「ぎゅー」と下腹部が痛くなるような痛み
◉陣痛のような痛みを覚えることも
<いつまで続くの?>
◉ピークは出産後すぐから3日程度
<痛みを緩和する方法は?>
◉下腹部を温めたり、産院から鎮痛剤を処方してもらえることも
☆母乳育児のママ、経産婦の方は痛みが強くなる傾向があります。
赤ちゃんに乳首を通して母乳を与えることで、子宮収縮を促すオキシトシンが分泌され子宮復古が進むと言われています。
◉下腹部が引きつったようになる
◉ズキズキと痛む
◉膣内の圧迫感や充満感がある
悪露(おりもの)
悪露は子宮収縮の目安になります。出産直後は鮮やかな赤色ですが、だんだん褐色→黄色→クリーム色→白→透明と変わっていきます。
また、量も徐々に減っていきます。
◉1ヶ月以上続く出血
◉出血量が増えている
◉匂いがきつくなった
◉褐色の出血が続く
◉3〜4週経っても血のかたまりが出てくる
☆産褥パットを用意して排泄時や入浴時などには血液量や匂いを確認しましょう。
会陰の傷
出産時に切開したり(会陰切開)、裂けてしまったり(会陰裂傷)した場合、縫い合わせる必要があります。その際の傷がチクチクして痛むことがあります。
10日ほどで違和感は徐々に感じなくなっていく方が多いようです。
「温座浴」をすることで痛みを和らげることができます。
◉陰部の腫れや強い痛み
◉引きつれるような感じが長く続く
☆溶ける糸で縫合している産院は抜糸の必要がありません。
帝王切開の傷
帝王切開には、予定帝王切開と緊急帝王切開があります。
予定帝王切開は、ママもスタッフも万全の準備をして行います。
一方、緊急帝王切開は赤ちゃんの心拍数減少や分娩停止・大量出血が起こった場合などに実施されます。
<どんな痛み?>
傷の痛みと子宮収縮の痛み(後陣痛)
<いつまで続くの?>
術後、1〜2日は傷の痛みと子宮の収縮が重なり、少し強い痛みを感じることがあります。3日目くらいから、経膣分娩をしたママと同じように動けるようになる方が多いようです。痛みがいつまで続くのかは、個人差が大きいのですが、産後2週間くらいで大きな痛みはとれていき、徐々に落ち着いていくようです。
<痛みを緩和する方法は?>
産院から処方してもらった鎮痛剤を服用する
<痛みを目立たなくするには?>
市販されている、傷跡テープでセルフケアできる
◉傷口がすごく痛む
◉傷口がジクジクして化膿している
☆帝王切開で出産すると、次も帝王切開になる可能性が高いといえます。
一度、子宮を切開して縫合しているため、陣痛などに耐える力が弱くなっている可能性があります。その結果、子宮破裂を起こしてしまう恐れがあるからです。
発熱(産褥熱)
産後2〜3日は微熱〜発熱が出ることがあります。
主に分娩に伴う傷からの、細菌感染による産褥期感染症が原因とされています。
入院中であれば、熱が出ていることを医師や看護師に伝えましょう。
◉38度以上の発熱が2日以上続く
◉産後3〜4日目以降の発熱
◉下腹部の張りや痛みを伴う
◉排尿時に痛みを伴う
☆退院後の発熱は、抗菌薬や炎症剤・解熱剤の処方が必要な場合があります。すぐに出産した産院へ連絡しましょう。
乳房の張り
出産直後は、じわじわとしか出てこなかった母乳も、産後2〜3日目から分泌量が増えてきます。
それによって、乳房が重たく、張るような感覚になってきます。
これは、母乳分泌における正常な生理的反応なのです。
◉乳房に硬いしこりがある
◉乳房に強い痛みや腫れがある
◉乳房が赤くなったり、熱感がある
☆乳房の張りをケアするためには、赤ちゃんに母乳を飲んでもらうことが一番効果的な方法ですよ。
貧血
出産時の出血や産後の授乳により、貧血が起こりやすくなります。
動悸や息切れ、めまいや頭痛、気分が滅入る、やる気が出ない、疲れがとれない、といった症状が出ることがあります。
◉貧血症状が強い
◉貧血症状が長引いている
無理をしないで産院へ連絡しましょう。
便秘・痔
出産時のいきみによって、切れ痔や脱肛になることがあります。
これは、妊娠中から繊維質を含む食品を摂ることで予防できます。
産後は便秘になりやすいので、規則正しい食生活を心がけて悪化しないようにしましょう。
便秘がひどくて気になるかたは、医療機関へ受診し便秘薬を処方してもらいましょう。
☆授乳中であれば、授乳中であることを医師へ伝えましょう。
その他
関節痛・筋肉痛などがおこることもあります。
産後の過ごし方
産後6〜8週間(産褥期)は、ご両親やパパの協力が得られる場合にはできるだけ身体を休めるようにしましょう。
4つのポイント
目を使い過ぎない
産後は、お祝いのメッセージがたくさん届き、その対応に追われる時があります。
とても嬉しいことですよね。
しかし、スマホなどの使用で目を使いすぎると、交感神経が緊張してしまい頭痛や肩こり・不眠につながることがあります。
目を労わることは、産後の養生の第一歩です。
人に気を使い過ぎない、周囲のサポートを「感謝」して受け取る
「人に迷惑をかけてはいけない」と頼ることを遠慮してしまう方も多いのですが、産後は周りのサポートを受けるべき時。
家事など代わりの利くものは助けを受け、ママにしかできない身体の回復に力を注ぐことが大切!!
この時期は、人に頼ることを学ぶ時期でもあります。
人からの助けは「申し訳ない」でもなく「当たり前」でもなく「感謝」して受け取る。キーワードは「ありがとう」
協力してくれるパパや家族、周りの人への感謝の気持ちは、きっとあなたの心と身体を緩め、この時期を乗り越えていく大きな力になるでしょう。
眠りたい時にできるだけ寝る
赤ちゃんが生まれてすぐの時期は、昼夜問わずに授乳に追われるためどうしても睡眠不足になりがちです。
限られた時間をしっかり睡眠にあてられるよう、家族の協力を得て静かなスペースを設けてみて。
家事や用事、お客さんへの対応は最小限にするなど眠りやすい環境を作りましょう。
身体を冷やさないようにし、消化の良いものを食べる
産後の身体は、内臓にも大きなダメージを受けている上、イライラしたり情緒も不安定な状態になりやすい時期です。
また、身体の冷えやコリ、血行不良、消化機能の低下も起こります。
あたたかいお味噌汁など、身体に優しく消化の良い食事や身体を冷やさないケアを心がけましょう。
しょうがやねぎなど身体をあたため免疫力を高めてくれるもの、卵や魚などのタンパク質は産後の身体の修復を助けてくれるのでおすすめです。
忙しくても、食事をとるのを忘れないようにしましょう。
おわりに
出産は、想像している以上に心も身体も疲れが溜まっています。
産後6~8週(産褥期)は無理をしないでしっかりと身体を休めることを心がけましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました!